ホルモンのケアは全身から

ホルモンというのは、それ単体だけでみるものではありません。

女性ホルモン、男性ホルモン、甲状腺ホルモン、ステロイドホルモン、インスリンなど、それぞれがそれぞれと影響し合っているものだし、ビタミンやミネラルなどの栄養状態や、脳神経、臓器とも深く影響し合っているものです。

ホルモンのどこかに不具合が出ている時は身体全体をみる必要があります。

つまりね、○○ホルモンが減少してるから○○ホルモン剤を使って足してやればいい。

そういう単純なものではないのです。

○○ホルモンが減少している原因となっている身体のアンバランスを整えなければ、根本的な解決にはならないのです。
例えば生理不順、生理がこないという不具合があるとします。

一般的に血液検査やホルモン負荷検査(ホルモン剤投与して月経を起こす)をして、不足しているホルモン剤や排卵誘発剤、促進剤を一定期間服用する。という治療法が多いですね。

確かに薬を服用していれば、コントロールされて生理は起こるようになります。

でも、生理がこない。という不具合を起こしていた身体自身は良くなるでしょうか?

薬を服用し続けても、生理がくるようになるだけで、元々の身体のアンバランスは何も解決していかないのです。

ホルモン剤や排卵促進剤を長期使えばそれだけ身体に負担が大きくなります。

よりアンバランスを強めてしまうことになります。

治療をすることが悪いと言いたいわけではありません。

病院というのは病気の専門です。

出ている症状をおさめること、をしてくれるところです。

生理が来ないんです。という相談があれば、生理を起こす為の治療をするところです。

でも、生理が来ないという症状をおさめてくれますが、生理が自然に起こるような健康な状態にしてくれるところではありません。

病気をなんとかする、症状をおさめる、命を救うことがメインであり、健康そのものには主眼を置いていないからです。


健康を取り戻すのは自分自身の仕事です。

生理が自然に起こる身体に戻る為のケアをする。方法はたくさんあるはずです。

薬を飲むだけ、病院に依存するだけ、では健康を取り戻すのは難しいと思います。

私たち身体にアプローチするセラピストは健康の専門家です。

病気や薬について言及することはできませんが、みているものは症状そのものではなく、クライアントさんが健康になることです。

ご自身が健康を取り戻すためのサポートをしていくことができます。

ホルモンの不具合そのものにアプローチするのではなく、身体のどこに原因となるアンバランスがあるのか。

身体全体のアンバランスを整えていくことで、ホルモンのアンバランスも整っていく。

そういう視点で、身体だけでなく心も含め、丸ごとクライアントさんそのものをみていくのです。
ただホルモン剤を服用して減少した○○ホルモンを補えばいいのか。

それとも○○ホルモンがきちんと分泌できる体を取り戻したいのか。

目指すところはどこなのかをはっきりしておくと良いのではないかと思います。